令和4年(2022年)10月9日~11日、出羽三山と松尾芭蕉が辿った庄内での「奥の細道」を旅して参りました。

いらっしゃいませ!ようこそ!
Isami Cafe ~ へ

 本日のコーヒーは、「ハワイカウ エキストラファンシー」です。

 ハワイ島は、ビックアイランドとも呼ばれ、最高峰マウナ・ケア山などが連なり、ここで産出されたコーヒーは、「カウコーヒー」とも呼ばれいます。多くの日系移民もコーヒー栽培に従事しています。豆は、大粒で平型、色はロウ味で緑色。味はなめらかで適度な酸味を持ち、世界最高のコーヒーの一つ。
 その最上級品が、エキストラファンシーです。

 どうぞ、ごゆっくり お楽しみ下さい。

10月9~11日、ご縁をいただき、一度は訪ねてみたかった出羽三山、芭蕉も歩いた庄内での「奥の細道」を旅して参りました。

 出羽三山とは、日本三霊山の一つで、山形の羽黒山、月山、湯殿山の事。この三山を訪ねる旅は別名「生まれ変わりの旅」として知られ、昔から厚い信仰に支えられ大変人気のある旅でした。羽黒山は「現世」の幸せ祈る山、月山は「過去」の死後の安楽と往生を祈る山、湯殿山は「未来」の生まれ変わりを祈る山とされています。また、「語るなかれ」、「聞くなかれ」という修験道の聖地でもあります。俳人松尾芭蕉もこの地を旅して、なじみの俳句を数多く遺しています。
 今まで、一度は訪ねてみたかった「出羽三山、祈りの旅」 そして「奥の細道」興味津々でした。

10月9日
 新幹線で山形、バスで羽黒山にへ向かう。午後早めに到着。はやる気を鎮め、羽黒山神社、月山神社、湯殿山神社を祀る三神合祭殿へ。厳かに三神を祀る社殿で手を合わせ、頭を垂れ、「現世の無事」に感謝を申し上げ、旅の無事を祈りました。境内は大勢の参拝者で賑わっていました。故事来歴を拝見した後、移動して国宝五重塔へ。

 平安時代、平将門によって創建され、今から600年程前の南北朝時代に再建にされたと言われています。杉木立に囲まれ、苔むして静にたたずむ五重塔は、悠久の年を経た今日も、ずっしりとそびえています。やっと会えた!!思わず声が出ました。感動しました。満足、満足!

 本日の泊まりは、歴代の庄内藩主酒井家が湯治に通った、鶴岡あつみ温泉。おそれながら、私も殿さま気分で、ほんわかと湯に浸りました。

10月10日
 庄内旅行、二日目。死後の安楽と往生を祈る山「月山」、未来の生まれ変わりを祈る山「湯殿山」へ。早朝に出発。月山の中腹、標高1400mの弥陀ヶ原湿原散策に向かうも、生憎の天気、小雨、霧で視界不良。コース途中にて中止となりました。頂上の月山神社の方角に向かって手を合わせ、頭を垂れ、感謝申し上げ下山。草紅葉が綺麗に色づいた高原、遠くは雲が流れ、日本海、鶴岡の市街が望まれ、音の無い静寂な風景、心が安堵するのを覚えました。

 月山から鶴岡に戻り、未来の生まれ変わりを祈る山「湯殿山神社」へ。出羽三山の奥の院で、修業した山伏が即身成仏する場所とされています。御神体は茶褐色の巨岩で、「語るなかれ、聞くなかれ」といわれています。御神体は撮影禁止。参拝は素足になり、お祓いを受けます。俗世と切り離され御神域でのお祓いは、まさに「生まれ変わり」を感じる不思議な一瞬でもありました。
 本日は、蔵王温泉泊まり。生まれ変わった身体を暖かい湯に浸かり、手、足をう~っんと伸ばして、ストレッチ。確かに変わりました!若返りました!

 10月11日
 3日目、最終日。早立ちして、鳥海山麓、象潟、鳥海山展望台へ。天気晴天なれど北からの寒風強し。

 途中に立ち寄った鳥海山麓の丸池様は、鳥海山から流れ出た溶岩の末端部、豊富に湧き出す湧水は、清らかで日が差し込むとコバルトブルーに輝く神秘的な池。写メ。
 県境の象潟へ。ここは現在、陸地ですが、かつては九十九島の小島が点在する遠浅の入り江で、風光明媚な景勝地。「東の松島、西の象潟」といわれていました。松尾芭蕉もこの地が気に入り、船遊びをしたり、俳句を遺しています。象潟は、文化2年(1804年)6月の出羽大地震で海底が隆起し現在の陸地となりました。今からわずか220年程の前の事。展望台からの眺めで、陸地に小山が点在していて、その名残を見る事が出来ます。
 今日の象潟浜は、日本海を渡る北からの強風に煽られ、身の丈を超える大波が激しく打ち寄せ、寒く、人気もまばらでした。

 旅の大詰め、鳥海山展望台へ。象潟から見た鳥海山は、荒天を想わせる黒雲が垂れ込め、景観は絶望的。途中、鳥海山から流れ出る幽玄な滝「元滝伏流水」を見物し、展望台へ。予期した通り、下界から吹き上がる烈風、雨に防寒着を着る事も出来ず、甘酒一杯いただき早々に退散。山形駅へ。

 俳人松尾芭蕉は、元禄2年(1689年)3月、江戸深川の芭蕉庵を出立、日光、松島、中尊寺など、東北各地を巡り山形庄内に入りました。曽良の随行日記よると、6月3日の午後、羽黒山に到着。10日まで1週間滞在しました。この間、月山、湯殿山にも登山。祈りと発句の会で過ごしていました。「奥の細道」、出羽三山で詠んだ句は、なじみの句も多く、私もこの道を、この景色を眺めながら、芭蕉の句にあらためて親しみ覚えました。うれしい。

 芭蕉が立ち寄り、詠んだ句が石碑に刻まれ建っています。

   羽黒山では、 「涼しさや ほの三か月の 羽黒山」
            「ありがたや 雪をかほらす 南谷」

   月山では、  「雲の峰 幾つ崩て 月の山」

   湯殿山では、 「語られぬ 湯殿にぬらす 袂かな」

   象潟では、  「象潟や 雨に西施が ねぶの花」

                            等々

 
 今回の旅は、齢85にして初めて出羽三山の霊気に接し、心身ともに穢れを洗い、生まれ変わった旅、心安まる旅。そして「奥の細道」松尾芭蕉の心に少しだけ触れ、心豊かになった楽しい旅でした。山形新幹線の心地良い揺れに、自然に心が和み、暮れゆく山々を眺めながら満足感で一杯でした。車中で突然、携帯電話が鳴り、、旅雑誌「時空旅人」出版社より、秋に「新選組 保存版」を出版予定。ついては、近藤勇について、天然理心流について取材したいとの申込みでした。了解す。あれこれと考えていると、「間もなく上野、上野~」と車内放送。 無事に帰宅。
 有り難う御座いました。

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